子犬の歯磨きはいつから?乳歯の時期の慣らし方と生え変わりの注意点
文:ANIMALITY JOURNAL 編集部(株式会社あにまる製薬)
子犬の歯磨きは、家に迎えて環境に慣れたころから、口を触る練習として始められます。乳歯から永久歯への生え変わりの目安、月齢ごとに進める練習の内容、生え変わりの時期に気をつけたいこと、乳歯が残ったときの受診の目安をまとめました。
KEY POINTSこの記事のポイント
- 家に迎えて環境に慣れたら、口元を触る練習から始められます。
- 生え変わりの時期は歯ぐきがむずがゆくなるため、短い時間でやさしく進めます。
- 永久歯が生えても乳歯が残っているときは、動物病院に相談します。
子犬を迎えたら、ワクチンやトイレのしつけと並んで考えておきたいのが歯磨きです。子犬の時期は新しいことを受け入れやすく、口を触られることに慣れておくと、成犬になってからの歯磨きがずっと楽になります。
この記事では、子犬の歯磨きを始める時期の目安、月齢ごとの練習の進め方、生え変わりの時期に気をつけたいことをまとめます。成犬の歯磨きの手順は犬の歯磨きを嫌がるときのやり方で紹介しています。
いつから始めればよいか
歯磨きの練習は、家に迎えて新しい環境に慣れたころから始められます。最初の数日は環境に慣れることを優先し、落ち着いてきたら口元を触る練習を少しずつ取り入れます。
この時期の目的は、歯をきれいにすることよりも、「口を触られても怖くない」「触られたらいいことがある」と覚えてもらうことです。
乳歯と永久歯の生え変わりの目安
犬の歯は、乳歯から永久歯へ生え変わります。一般的な目安は次のとおりですが、犬種や個体によって差があります。
| 時期の目安 | 口の中で起きること |
|---|---|
| 生後3〜6週ごろ | 乳歯が生えそろっていく |
| 生後4〜6か月ごろ | 乳歯が抜け、永久歯が生えてくる |
| 生後6〜7か月ごろ | 永久歯がほぼ生えそろう |
乳歯は28本、永久歯は42本とされています。生え変わりの時期には、歯ぐきがむずがゆくなり、何でも噛みたがることがあります。
月齢ごとの練習の進め方
迎えてすぐ〜生後3か月ごろ:口元に触れる
- 抱っこやなでるついでに、口のまわりを指で軽く触る
- 触ったらすぐに褒める、おやつを与える
- 慣れてきたら、唇を少しめくって歯を見る
生後3〜4か月ごろ:指やガーゼで歯に触れる
- 指に犬用のジェルを少しのせて、なめさせる
- 指で前歯の表面に軽く触れる
- 指にガーゼを巻いて、犬歯や奥歯の外側をなでる
生え変わりの時期(生後4〜7か月ごろ):無理をしない
歯ぐきが敏感になっているので、練習は短く、やさしく行います。ガーゼでなでる程度にとどめ、痛がるようなら休みます。噛んでよいおもちゃを用意して、むずがゆさを発散できるようにしておきます。
永久歯が生えそろってから:歯ブラシへ
ガーゼに慣れていれば、子犬用や小型犬用のやわらかい歯ブラシに切り替えます。最初は数本だけ磨いて終え、少しずつ範囲を広げます。
生え変わりの時期に気をつけたいこと
- 硬すぎるおもちゃは避ける。生えたばかりの永久歯が欠けることがある
- 引っぱり合いの遊びは、ぐらついている乳歯に負担がかかることがある
- 抜けかけの乳歯を飼い主さんが抜かない
- 口から少量の血が出ることはあるが、出血が続くときは受診する
乳歯が残っているときは
永久歯が生えてきても乳歯が抜けずに残ることがあります。特に犬歯で見られ、小型犬に多いといわれています。乳歯が残ったままだと、歯が重なって汚れがたまりやすくなったり、かみ合わせに影響したりすることがあります。
子犬の時期にそろえておきたいもの
| 道具 | 使う時期 | 選ぶときのポイント |
|---|---|---|
| ガーゼ・指サック | 迎えてすぐから | 指に巻きやすいもの |
| 犬用歯磨きジェル | 生後3か月ごろから | 対象年齢、なめても問題のない原料 |
| 歯ブラシ | 永久歯が生えそろってから | 小さいヘッド、やわらかい毛 |
| 噛むおもちゃ | 生え変わりの時期 | 硬すぎないもの |
ジェルの選び方は犬用歯磨きジェルの選び方にまとめています。
練習でよくある失敗
- 一度に全部の歯を磨こうとする:最初は前歯数本で終えるほうが、次の日も受け入れてもらいやすい
- 押さえつけて続ける:口を触られることが嫌な記憶になり、成犬になってから苦労する
- 遊びの延長で手を噛ませる:手は噛んでよいものだと覚えてしまう
- 毎回時間がばらばら:習慣になりにくい。食後や寝る前など、時間を決める
- 家族で手順が違う:子犬が混乱する。使う言葉やご褒美をそろえる
うまくいかなかった日は、前の段階に戻って短く終えれば十分です。子犬の練習は、できたことを積み重ねるのが近道です。
まとめ
子犬の歯磨きは、口を触られることに慣れる練習から始め、生え変わりの時期は無理をせず、永久歯が生えそろったら歯ブラシへ進みます。子犬のうちに身につけた習慣は、成犬やシニア期の口のケアの土台になります。
あにまる製薬の ANIMAL DENTIST(犬用歯磨きジェル)は、ガーゼや指につけてなめさせるところから始められる犬用ジェルです。年齢を問わず使えます。子犬の歯磨きの練習にも取り入れられます。お口まわりのケアはお口・歯のケアで順にまとめています。
よくある質問
生え変わりの時期は歯磨きを休んだほうがよいですか。
完全に休む必要はありませんが、歯ぐきが敏感になっていることがあるので、口を触る練習やジェルをなめさせる程度にとどめ、歯ブラシで強くこすらないようにします。痛がる様子があれば無理をしないでください。
抜けた乳歯が見つかりません。
抜けた乳歯は小さく、食事と一緒に飲み込んでしまうことも多いため、見つからないのはよくあることです。永久歯がきちんと生えているかどうかを確認してください。
甘噛みがひどくて口を触れません。
手を噛んでよいおもちゃにしないことが大切です。噛まれたら静かに手を引き、遊びを中断します。噛んでよいおもちゃを用意し、口を触る練習は落ち着いているときに数秒だけ行ってください。
子犬に歯磨き粉は必要ですか。
最初は歯磨き粉がなくても練習はできます。犬用のジェルを使うと、なめることを楽しみにしてくれる子犬も多いので、練習のきっかけとして役立ちます。対象年齢の表示は確認してください。
参考情報
- WSAVA Global Dental Guidelines(World Small Animal Veterinary Association (WSAVA), 2020)
- AAHA Dental Care Guidelines for Dogs and Cats(American Animal Hospital Association (AAHA), 2019)
この記事は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療の代わりになるものではありません。体調の変化や気になる症状があるときは、早めにかかりつけの獣医師にご相談ください。 文:ANIMALITY JOURNAL 編集部(株式会社あにまる製薬)