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お口・歯
  • 動物:猫
  • 年齢:全年齢
  • 記事の種類:基礎知識

猫の口臭の原因|においの種類で見る受診の目安と毎日のケア

公開 更新 約5分で読めます

文:ANIMALITY JOURNAL 編集部(株式会社あにまる製薬)

ソファの前で大きく口を開けてあくびをする灰色の猫
Photo: Hale Tat / Unsplash

猫の口が臭いと感じたら、歯垢や歯石、歯肉の炎症など口の中の問題が多いものの、腎臓や代謝の病気が関係していることもあります。においの種類ごとに考えられる原因、自宅でのチェック方法、動物病院を受診する目安、歯磨きが難しい猫の毎日のケアをまとめました。

KEY POINTSこの記事のポイント

  1. 猫の口臭は、歯垢や歯石、歯ぐきの炎症など口の中の問題から起こることが多くあります。
  2. 甘いにおいやアンモニアのようなにおいは、口以外の病気が関係していることがあります。
  3. よだれ、食べにくそうな様子、口を気にするしぐさがあれば早めに受診します。

猫を抱き上げたときや、あくびをしたときに、口のにおいが気になったことはないでしょうか。猫は自分で毛づくろいをするため、口のにおいは体のにおいにも移りやすく、飼い主さんが気づくきっかけになりやすい変化です。

口臭の原因の多くは口の中にありますが、なかには口以外の病気が関係していることもあります。この記事では、においの種類から考えられる原因、自宅でのチェック方法、動物病院を受診する目安を整理します。犬の口臭については犬の口臭の原因で別にまとめています。

猫の口臭で多い原因

歯垢と歯石

食べかすと細菌からなる歯垢は、時間がたつと唾液の成分と結びついて硬い歯石になります。歯垢や歯石の細菌がにおいの元になる物質をつくるため、口臭のもっとも多い原因です。歯石は奥歯の外側につきやすく、表面がざらざらしているため、さらに歯垢がつきやすくなります。

歯肉の炎症

猫は歯ぐきに炎症が起こりやすい動物です。歯ぐきの縁が赤くなる、触ると出血するといった変化があると、においが強くなることがあります。強い痛みをともなう口内炎になる猫もいます。

歯の吸収病巣

猫では、歯の根元が溶けるように欠けていく病気がよく見られます。外から見えにくく、痛みで食べ方が変わることで気づく場合があります。

口以外の病気

腎臓の病気でアンモニアのようなにおいがする、糖尿病で甘いようなにおいがするなど、体の病気が口のにおいに表れることがあります。シニア期の猫では特に注意が必要です。

においの種類で見る目安

においの特徴考えられること目安
生臭い・腐ったようなにおい歯垢・歯石・歯肉の炎症口の中を確認し、続くなら受診
アンモニアのようなにおい腎臓の病気など早めに受診
甘い・果物のようなにおい糖尿病など早めに受診
血のようなにおい歯ぐきからの出血、口内のけが早めに受診
食べ物のにおい(食後だけ)食べかす様子を見てよいことが多い

においの表現は人によって感じ方が違います。この表は目安として使い、判断に迷うときは受診してください。

自宅でできるチェック

  1. 明るい場所で、猫がリラックスしているときに行う
  2. 口のまわりに鼻を近づけ、においの強さと種類を確かめる
  3. 唇を横に少しめくり、奥歯の外側の色を見る(白からクリーム色が健康な歯の色の目安)
  4. 歯ぐきの縁が赤くなっていないか、茶色い汚れがついていないかを見る
  5. よだれの量、食べるときの様子、前足で口元を触るしぐさがないかを確認する

チェックの結果はメモに残しておくと、受診したときに獣医師に伝えやすくなります。無理に口を開けるのはやめてください。

動物病院を受診する目安

猫は痛みを隠す動物です。普段どおりに食べているように見えても、口の中に問題を抱えていることがあります。年に1回の健康診断のときに、口の中もあわせて見てもらうと変化に気づきやすくなります。

毎日のケア

口の中を清潔に保つ基本は、歯磨きで歯垢を落とすことです。猫の歯磨きは慣れるまでに時間がかかるので、段階を踏んで進めます。手順は猫の歯磨きのやり方を参考にしてください。

歯磨きをどうしても嫌がる猫には、次のような方法を組み合わせます。

  • ガーゼを指に巻いて、奥歯の外側だけをなでる
  • 飲み水に混ぜるタイプのデンタルケア用品を使う
  • フードにかけるタイプのデンタルケア用品を使う
  • 健康診断で口の中の状態を定期的に確認してもらう

歯磨き以外の選択肢は、猫の歯磨きが難しいときのデンタルケアで詳しく比べています。

飲み水に混ぜる方法では、ORALIS(犬猫用デンタルウォーター)のように、いつもの水に加えるだけで使えるものがあります。水を飲む量が少ない猫では、器の数や置き場所を見直して、まず水を飲みやすい環境を整えることから始めてください。

年齢ごとに気をつけたいこと

年齢気をつけたいこと
子猫(〜1歳ごろ)生後3〜6か月ごろに乳歯から永久歯へ生え変わる。一時的に歯ぐきが赤くなったり、においが変わったりすることがある
おとな(1〜7歳ごろ)歯垢や歯石がたまり始める時期。歯ぐきの縁の赤みや、奥歯の茶色い汚れを月1回は確かめる
シニア(7歳ごろ〜)口の中の問題に加えて、腎臓や代謝の病気が増える年代。においの変化と、水を飲む量・おしっこの量もあわせて見る

シニアの猫で、口臭と一緒に「水をよく飲む」「おしっこの量が増えた」「やせてきた」といった変化があるときは、口だけでなく体全体の検査を受けることを考えてください。年に1回の健康診断を、7歳を過ぎたら半年に1回にする家庭も増えています。

まとめ

猫の口臭は、口の中の汚れや歯ぐきの炎症から起こることが多い一方で、体の病気のサインであることもあります。においの種類と、よだれや食べ方の変化をあわせて見て、気になるときは動物病院で原因を確認するのが先です。原因がわかったら、その猫が受け入れられる方法で毎日のケアを続けていきます。お口まわりのケアの全体像はお口・歯のケアにまとめています。

よくある質問

猫の口が少し臭うのは普通ですか。

食後に食べ物のにおいがする程度なら、心配のいらないことが多いです。ただし、毎日同じようににおう、以前より強くなった、生臭いにおいが続くといった場合は、口の中に何か起きている可能性があります。一度動物病院で口の中を診てもらってください。

子猫でも口臭はありますか。

子猫の時期は乳歯から永久歯への生え変わりで、一時的に歯ぐきが赤くなったり、においが気になったりすることがあります。生え変わりの時期を過ぎても続く場合や、よだれが多い場合は受診してください。

口臭対策のおやつやサプリだけで大丈夫ですか。

においの原因が口の中の病気や内臓の病気の場合、おやつやサプリだけでは対応できません。まず原因を確認し、そのうえで毎日のケアの一部として取り入れるのがよい順番です。

猫が口を触らせてくれず、口の中を見られません。

無理に口を開けると、猫が強く嫌がり、その後のケアがさらに難しくなります。あくびのタイミングで観察する、唇を横に少しめくって奥歯の外側だけ見る、といった方法から始めてください。見られない場合は、健康診断のときに口の中も見てもらうよう伝えると確実です。

参考情報

  1. WSAVA Global Dental Guidelines(World Small Animal Veterinary Association (WSAVA), 2020)
  2. 猫の歯と口の健康に関する飼い主向け情報(International Cat Care)

この記事は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療の代わりになるものではありません。体調の変化や気になる症状があるときは、早めにかかりつけの獣医師にご相談ください。 文:ANIMALITY JOURNAL 編集部(株式会社あにまる製薬)

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